こんにちは。那覇・浦添市を中心に整理収納アドバイザー、家づくりアドバイザーとして活動しているみかんこと、新垣さやかです。
10月に「玄関、キッチン、リビング、クローゼットの収納計画」について書きましたが、家づくりの際、収納計画に不随して大切なことなのに見落としがちな「動作に必要なスペースとモノのサイズ」について今回は書きたいと思います。
「玄関、キッチン、リビング、クローゼットの収納計画」記事はコチラ
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玄関、キッチン、リビング、クローゼットの収納計画とは?
こんにちは。那覇・浦添市を中心に整理収納アドバイザー、家づくりアドバイザーとして活動しているみかんです。 新築や引越し直後は綺麗に片付いた家も住んでいくうちに散らかってきます。快適な暮らしをするために ...
家づくりの際、間取りや収納のことはものすごく考えると思います。でも、実際にお客様に家づくりアドバイスをする際、動作に必要なスペースについては抜けていることが多いです(でも私も自分の家づくりの時、そこまで考えることがなかったな。実際に住んでみてとても重要なことだと気が付きました)
例えば、「広いリビングにしたくて」というAさんは、リビングの広さを少しでも確保するためにキッチンの通路幅を60センチにしていました。Aさん一人しか料理をしないためです。
イヤイヤイヤ。60センチは、Aさん一人がキッチンに立ち、その後ろを人一人が横歩きでギリギリ通れるスペースです。今はAさんしか料理をしないかもしれませんが、お子さんが大きくなって一緒にキッチンに立つことになった時、確実に「狭い」と思うはずです。また、Aさんがキッチンに立っている時に、その背後にある食器棚の食器を旦那さんが取りにいくこともあるでしょう。食器棚の扉を開けてしまうと、さらにスペースが取られるため、Aさんも旦那さんも「狭い」と思う瞬間があるでしょう。そういった日々のストレスは、必ず「もっとスペースを取れば良かった」という後悔に繋がります。
そのことをお伝えすると、Aさんはキッチン通路幅を60センチから75センチに変更されました。結果、変更して本当に良かったとメールをいただきました。たった15センチ。されど必要な15センチです。
そんな気づきをまとめることにしました。合わせて(私自身の記録のために)我が家のスペースも書いているので参考にしてくださいね。
動作に必要なスペースとは
玄関
玄関は、人の出入りは勿論、購入した物品の搬入にも使用します。ゆとりを持った玄関にすることでノーストレスな生活を送ることができます。
靴の着脱動作に必要なスペース90センチ~
コートの着脱時に必要なスペース120センチ
和風玄関 玄関扉二枚が引き違いのため、幅170センチのスペースが必要
洋風玄関 靴箱をのぞいて80~90センチのスペースが必要
我が家の玄関スペース
玄関部分の奥行き(ドアからたたきまで)は、幅115センチで、玄関ホール端から階段までの幅120センチです。ホールを囲んで玄関はL字になっていて、ドアからシューズクローゼットまでは240センチありました。ちょっと分かりずらいので、図面はコチラ↓
玄関は当初から余裕を持って作る!が目標だったので(前住んでいたアパートがものすごく狭い玄関だった…)スペースについては全く問題ありません。我が家は大人数が訪れる機会の多い家なので、玄関を広くして本当に良かったと今でも思います。
ベランダ
洗濯物を干すのに必要なスペース最低100センチ~。洗濯以外にガーデニングなども楽しみたい場合には125センチあると余裕を感じられるでしょう。150センチ以上あれば、広いと感じられるベランダ幅になります。
我が家のベランダ幅は、113センチです。でも円形のタオル干し(直径75センチ)を使用しているため、タオル干しの横を通って奥に行くのにとても狭いと感じています。洗濯物を干すアイテムによって必要なスペースは変わるので、使用しているアイテムのサイズ確認は必須だと思います。
キッチン
先ほどの例にもあげたキッチンは、必要だと思う幅の範囲が広いです。70センチで十分という人もいれば、90センチは欲しいという人もいます。
Aさんのように一人でキッチンを使用するのであれば、75~85センチ。二人で使用するのであれば、90~120センチをオススメします。
ちなみに背後に設置されることの多い食器棚は奥行き35~45センチのものが多く、冷蔵庫は、70センチの奥行きの製品がほとんどなので、何もしないと冷蔵庫の方が飛び出してしまいます。冷蔵庫の扉からキッチンまでの距離を75センチ以上取れるようにしておいた方が冷蔵庫をストレスなく開けて作業できます。
我が家のキッチンスペース
我が家は、冷蔵庫部分を飛び出させたくなかったので、書斎側のスペースに冷蔵庫の分出っ張りを出して、キッチン側はフラットに見えるよう設計してもらいました。また冷蔵庫はキッチン手前に配置しているので、冷蔵庫側のスペースはかなりゆとりを持っています。
そんな我が家のキッチン幅は、105センチです。
サニタリー
脱衣所として使う場合と、我が家のように室内干しを設置し、下着なども配置するユーティリティースペースとして作る場合があるので、今回はそれぞれの数字を書いておきます。
脱衣所
腰をかがんだ時に必要なスペースは、55センチ以上
脱衣に必要な動作は、90センチ~
洗濯作業
洗濯物をたたむ時に必要な動作 90センチ~
我が家のサニタリースペース
我が家の一番広い通路幅190センチ(ベランダ入口の通路幅)
我が家の一番狭い通路幅75センチ(洗面台と作業台間の通路幅)
作業台は、干した洗濯物を取り込んでたたむスペースや、アイロンをする時に使っています。高さは70センチ、幅185センチ、奥行きは44センチです。アイロンをかけるには160センチの私には低いんですが、アイロン台を乗せて使うのであればちょうどいい高さです。また作業台をこれ以上高くすると、室内干しに洗濯物を干すときに、丈の長いものと作業台が干渉する恐れがあるので、天井高が240センチであれば、作業台は70センチがベストだと思います。
また正直、洗濯物をたたむスペースとして44センチは狭いんですが、作業台の奥行きをこれ以上取ると通路スペースが狭くなってしまうので、作業と通行というバランスを考えると、妥当だっただと思います。ただしこれ以上作業台の奥行きが短いのは使いづらいと思います。
廊下(通路)
最低廊下幅75~78センチ
二人がすれ違える最低の幅は95センチ
二人が並んで歩くには最低135センチ
車いすの場合は、最低85センチ
我が家の廊下スペース
我が家には廊下と呼べるスペースはないのですが、強いて言えば階段ホールがそれに当たるのかな?と思います。ホールは128~135の幅があります。
出入口
・トイレのドア幅 最低60センチ
・居室の入り口幅 最低75センチ
我が家の廊下スペース
トイレや居室ドア関係なく、我が家は開き戸72センチで引戸78センチでした。開き戸と引戸では若干サイズが違うんですね。同じサイズだと思っていました。
お風呂
子どもと一緒に入る 120センチ~
収納行為とスペース
扉のない収納前では、70センチほどのスペースが必要です。
引き出し収納になると、引き出す分の空間が必要になるため90~120センチが必要になります。
収納に必要なスペース
★靴箱 奥行き40センチ
★小物棚 奥行き15センチ
★本棚 奥行き25~30センチ
★食器棚 奥行き35~45センチ
★整理ダンス、和ダンス 奥行き45センチ
★クローゼット 奥行き45~60センチ
★押入れ 奥行き80~85センチ
収納計画が立てられない、悩んでいる方へ
動作に必要なスペースとモノのサイズについて把握できたでしょうか。普段何気なく生活していても一つひとつの動作にはスペースを要します。その動作スペースをキチンと取った上で間取りや収納計画を立てると家づくりの満足度は格段と高まります。もし、一人で家づくり計画や収納計画が立てられないという方は、家づくり&収納相談にも応じます。悩んでいても、なかなか解決できない家づくりに関するお悩みをプロに相談して住んで本当に満足できる家をつくりましょう。お気軽にお問合せください。